結婚指輪と婚約指輪のものがたり

 

 

ピンクのバラなどのお花のブーケの上に結婚指輪が2つ乗っている

 

結婚指輪 Wedding ring

 

 指輪が描く円のフォルムには、始まりも終わりもないことから〈永遠に終わらない愛〉の象徴として、セレモニーで交わされる結婚指輪。古代エジプトから指輪には高い信用があり、大切な約束の場面で取り交わされる習慣がありました。コインが流通する前には通貨に代わるものとして使用されるほどの価値があり、単なる装飾品ではなかったといいます。古くは麻や編んだ草で花嫁の手首や足首をかざっていたこともありましたが、文明の発展とともにさらに丈夫な鉄・銀・金などの素材でつくられるようになり現在に至ります。

 また古代ローマでは、左手薬指の血管が「愛や感情が生まれる」とされていた心臓へ直接通じている、と信じられていたことから、この指に結婚指輪をつけることが習慣となりました。現代ではプラチナやゴールドが素材のシンプルなデザインが一般的で、宗教を問わずほとんどのカップルが指輪を交換しています。

 

婚約指輪 Engagement ring

 

 プロポーズの言葉とともに、愛する人から指し出される婚約指輪。夢のような贈り物ですね。現代では婚約指輪の代名詞ともされるダイヤモンドリングが、婚約の証しとして贈られるようになったのは15世紀、中世ヨーロッパ貴族の間で生まれた流行がはじまりといわれています。貴族たちのなかでは様々な宝石のなかでも、ダイヤモンドの輝きと硬度が特に愛でられ、大切な婚約の約束に使われるようになりました。

 日本で結納品に婚約指輪を添える文化が生まれたのは1960年代のこと。当時の婚約指輪は真珠や誕生石が一般的でしたが、のちにダイヤモンド店がキャンペーンを行った「お給料の3ヵ月分」というコピーが大ヒット!それからダイヤモンドを選ぶカップルが急増しました。

 

婚約指輪のあれこれ

 

 ダイヤといえば、爪ありタイプのデザインですが、普段使いがしにくいので敬遠する人も増えています。

 ダイヤを指輪に埋め込んだ爪なしタイプは、服などに引っかかりにくく、普段使いしやすいので人気となっています。

 

指輪のデザイン

 

ソリティア:宝石を1粒だけとめたタイプで、定番のデザイン。

メ レ:0.02ct前後の小粒のダイヤがメレ。メインの宝石を引き立てる。

パヴェ:パヴェはフランス語で石畳。メレダイヤを敷き詰めたデザイン。

 

オリジナル婚約指輪をつくる

セミオーダーをする

 宝石と枠をそれぞれ選び、組み合わせが可能。気軽にりようできる人気のシステム。

メリット:気軽にオーダーできる

     宝石の質や大きさにこだわれる

 

フルオーダーをする

デザイナーに希望を伝えてつくるオーダーメイド。時間も費用もかかるが、満足度間違いなし。

メリット:完成した指輪は世界にひとつ

     細かな部分にまでこだわれる

 

リングの内側へのこだわり

手書きのメッセージ

 指輪の内側に刻むメッセージは、定番ですが、手書きのメッセージを刻めるサービスもあります。ステキですね!

 

内側にもデザイン

 内側に、こっそり2人の思い出のモチーフをデザイン。オリジナリティーに富んだ指輪になりますね!

 

指輪が似合わない… そんなあなたにも!

・手が大きい、指が長くて太い: ボリュームのある個性的な指輪

・手が小さい、指が短くて太い: 曲線的なアームで動きのある指輪

・手が小さい、指が短くて細い: アームが補足、繊細な細工の指輪

 

 

参考文献:幸運な未来を招くウエディング小物&言い伝え 芸文社

     ひと目でわかる結婚準備の心得 世界文化社