紫外線対策のポイントは5つ!

 紫外線の気になる季節になってきましたね。

紫外線をどう防御すればいいのか、具体的な対策についてみていきましょう。

 長袖や帽子の着用など、服装に気をつけるのは当然として、それ以外に具体的な日々の紫外線対策は、次の5つになります。

青空に向かって両腕をクロスして上げて、右手首に50と太陽のマークをクリームで書き、左手でオレンジと白ストライプ模様の日焼け止めクリーム

 

①メガネやサングラスで「目からの日焼け」を防ぐ

「目から入った紫外線が、シミやそばかすをつくる」といったら驚きますか?

 あまり意識していないかもしれませんが、紫外線は目からも入り込みます。

 目から紫外線が入ることで、紫外線を「直接」浴びていない皮膚にも、シミやそばかすができてしまいます。

 ですから目だけでなく、皮膚を守るためにも、目から入る紫外線対策は重要です。

UVカットのメガネやサングラスの着用をおすすめします。

 

②「紫外線が強い時間帯」の外出を避ける

 紫外線は当然、「上(太陽)」から降り注ぐのですが、じつはそれだけではありません。私たちは「下」からも紫外線を浴びてしまっているのです。

それが「照り返し」です。「反射」ともいいます。要するに、紫外線が地面に当たって跳ね返ってくることです。これは帽子や日傘では防げません。

 コンクリートでも10%は跳ね返りがあるのです。

 日焼け対策をきちんとするとともに、なるべく日陰を歩くようにしてください。

 

③「曇りの日」も油断しない

 これも意外な盲点かもしれませんが、太陽が顔を出していない曇りのひだからといって、安心はできません。曇りの日も紫外線は降り注いでいます。

 気象庁によれば、紫外線の量は快晴のときに比べると、「うす曇りの場合は80~90%」「曇りの場合で60%」「雨の場合は30%」だそうです。

 同じ曇りでも、雲の間から太陽が出ている場合には、雲からの散乱光が加わることによって、改正のときよりも多い紫外線が観測されることがあるといいます。

 ですから、曇りだからといって紫外線対策をしなくていいわけではなく、外出時にはきちんと「日焼け止め」を塗るようにしてください。

 

④「冬」も油断は禁物

 紫外線による皮膚へのダメージは、「紫外線の強さ×紫外線を浴びた時間」で決まります。

 よって、冬の弱い紫外線量でも、長い時間を屋外で活動していれば、状況によっては夏よりもトータルに浴びた紫外線量が多くなる場合もありえます。

冬でも油断せず次のことに気をつけましょう。

・冬も「日焼け止め」を使用する。

・マフラーや帽子などファッション小物で防御する

・皮膚の乾燥を防ぎ、保湿剤を知油する

 

⑤「日焼け止め」を正しく使う

 紫外線の害についてさまざまなことを述べてきましたが、紫外線対策として最も効果的なのが「日焼け止め」です。

 「日焼け止め」の選び方のポイントを簡単に説明しておきます。

 

〇「SPF」で使い分ける

 ご存じの方も多いでしょうが、「日焼け止め」には「SPF」という数字が書かれています。これは紫外線の中でも皮膚がんなどの原因となる「UVB(中波長紫外線)」を防ぐ力の尺度です。 

 であれば、「SPFが高ければ高いほどいい」とおもってしまいがちですが、そうではありません。SPFが高いものは、それだけ皮膚に対する負担も大きくなるわけです。

 ですから、大事なことは「使い分け」です。

 日常の買い物や外出であれば、SPF30程度が適切でしょう。

 夏場のビーチやプール、スキーなど紫外線をかなり浴びる場合は、SPF50などの高い数字のものが必要になります。

 

〇「散乱剤」がおすすめ

 また、あまり知られていませんが、「日焼け止め」には、大きく分けて「吸収剤」と「散乱剤」の2つがあります。

 「吸収剤」は紫外線を皮膚の表面で吸収し、熱エネルギーなどに変えることで紫外線の害を防ぐものです。一方、「散乱剤」は、紫外線を反射させることで皮膚への影響を防ぎます。

 皮膚科の先生は、基本的に「散乱剤」がおすすめだそうです。

 なぜなら、「吸収剤」はアレルギー反応を引き起こす場合があり、「散乱剤」のほうが肌に優しいそうです。

 日本では吸収剤のものが多いようですが、散乱剤のものも発売されています。

 その場合は「吸収剤不使用」などとパッケージに書かれていることが多いようなので、パッケージをよく見てください。

 

日焼け止めの塗り方は?

 汗で流されてしまうことなどもあって、日焼け止め効果が持続するのは、じつは2時間程度です。

 だから、紫外線を浴びる状況では、2時間おきに塗り直すことが理想といえます。とくに汗をかいたり、泳いだりした場合はすぐに塗り直す必要があります。

 その際は前に塗ったものを洗い流さなくても重ね塗りでOKです。

 加えて、紫外線に当たる15分前には塗り終えておくことが大切です。肌になじむまでに15分程度かかるからです。

 また「日焼け止め」は、ささっと薄く塗ったのでは効果がありません。しっかりと厚めに塗ってこそ、効果が発揮されます。ここは多くの人が誤解しているポイントだと思います。

 さらに、日光に当たったあとは「日焼け止め」をすみやかに落とすことも重要です。

 洗顔料を使ってきちんと落とし、そのあとはしっかり保湿をしてください。

 

 

参考文献:ハーバード現役研究員の皮膚科医が書いた見た目が10歳若くなる本

     小川徹  東洋経済新報社