花嫁が身につけると生涯の幸せを約束されるというサムシングフォー

 

 

純白のウエディングドレスの腰から下部分の写真 手には緑のブーケを持っている

 

 結婚式当日、花嫁が身につけると生涯の幸せを約束されるという〈Something four~サムシングフォー〉このおまじないを聞いたことがある人も多いはず。なにか古いもの、新しいもの、借りたもの、青いものを結婚式までに準備するのは、ヴィクトリア時代からの花嫁の愉しみにもなっています。これは英国の古い伝承童謡・マザーグースで歌い継がれた言い伝えで、幸せを願う花嫁の習慣のなかでも特にポピュラーなもののひとつ。日本でもすっかりおなじみになりました。

 この「4つのなにか」をご紹介します。

 

6ペンスコイン 6Pence coin

 

 サムシングフォーの仕上げに、花嫁の左の靴にそっと忍ばせる6ペンスコイン。一生お金に困ることのないように、という願いが込められています。

英国で1551年から400年以上流通した歴史ある硬貨で1971年にその役目を終えましたが、こうして幸せな言い伝えのなかで、今も愛され続けるコインです。アメリカでは6ペンスコインの代わりにシルバーダイム(10セントコイン)を使うことも。

 

古いもの  Something old

 

「なにか古いもの」は〈これまでの人生〉と〈家族の絆〉を意味します。家族から受け継いだものを、幸せな門出の日に身につけることによって、今日までの人生とこれから始まる未来をつなぐ、という意味が込められています。お母様やおばあ様のジュエリーやアンティークのアクセサリーなどがよいでしょう。

 

新しいもの  Something new

 

〈花嫁の新しい生活と幸福な未来〉を象徴する「新しいもの」。幸せが実感できる順調な日々が続きますように、と祈りを込めながら準備しましょう。ドレスをレンタルする文かがない欧米では、真新しいドレスを"Something new"にあてはめる花嫁が多数派です。ドレスを新調する予定がなければ、グローブやベール、エッドドレスなどのドレスまわりのアイテムを揃えるのがオススメです。

 

借りたもの  Something borrowed

 

 「借りたもの」に込められるのは〈幸せを共有する隣人愛〉。お手本にしたいような先輩花嫁がまわりにいれば、ぜひお願いしてみましょう。結婚式に使ったアクセサリーやハンカチを手元に残しておく方は少なくないはず。またレースが貴重だった昔のヨーロッパでは、世代から世代へと受け継がれる財産としてベールが特に大切にされ"Something borrowed"として頻繁に用いられたそうです。

 

青いもの S0mething old

 

  ブルーは、聖母マリアのシンボルカラーでもあり、古代から花嫁の貞節をあらわす色だったことから「純潔と誠実の象徴」。パーティのテーマカラーや小物をコーディネートする際にも、ピンクに並び人気の高い色のひとつです。「青いもの」は人目につかない場所にあしらうのがよいとされているので、アンダーウエアやバッグに忍ばせる花嫁小物などにワンポイントとしてあしらうのが一般的です。

 

参考文献:幸運な未来を招くウエディング小物&言い伝え 芸文社